
ラ・ロッシェルを発ち、電車でパリへ向かった。
車窓の景色は、いつの間にか見慣れたフランスの色になっていて、
「旅の後半に入ったな」と、少しだけ気持ちが落ち着いた。
パリでは、AJEFの会合に参加する予定があった。
この旅の中で、最も「目的」がはっきりしている時間でもある。
宿は、マリオット・ボンヴォイのポイントを使って、
コートヤード・バイ・マリオットに三泊。
大きなホテルのロビーは、人の行き交いが多く、それだけで少し背筋が伸びた。
会合では、自己紹介をして、何人かと話をした。
議論は真剣だが、空気は不思議とやわらかい。
フランス語と英語が入り混じる中で、
「考えていることは、案外近いのかもしれない」と感じる瞬間が何度かあった。
完璧な言葉は出てこない。
それでも、言い換えたり、身振りを交えたりしながら話す。
旅に出る前、日本にいる間、ネイティブキャンプで英会話を続けていたのだが、
そこで身についたのは文法よりも、
「止まらずに話し続ける感覚」だった気がする。
その感覚が、この場でも確かに役に立っていた。
その会合で知り合った一人が、ラウルだった。
日本に強い興味を持っていて、
「明日、時間があるなら一緒に歩こう」と声をかけてくれた。
翌日はフリーの日。
ラウルと合流する前、ひとりでパリの街を歩いた。
ノートルダム大聖堂、ルーブル美術館。
中には入らず、外から眺めるだけにする。
観光客でにぎわう通りを少し外れると、
街は驚くほど落ち着いていた。

午後、ラウルと合流し、日本大使館へ向かう。
彼はとても面倒見がよく、
道順や建物の入り方まで、自然にサポートしてくれる。
こちらが気を遣わずにいられる距離感が、心地よかった。
用事を終えたあと、
「少し案内したい場所がある」と言って、
いくつかの通りやカフェに連れて行ってくれた。
観光地ではない、彼の日常に近いパリ。
歩きながら、日本のこと、フランスのこと、将来のことを話す。
会話は、ときどき言葉に詰まりながらも続いていく。
ネイティブキャンプで感じていた
「間違えてもいいから話す」という姿勢が、
こういう場面で、意外なほど背中を押してくれた。
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その夜、ホテルに戻り、窓の外をしばらく眺めた。
無数の灯りが、街の奥まで続いている。
人は多いのに、不思議と孤独ではなかった。
翌日は、電車でパリ郊外へ。
中心部とは違い、人も少なく、空が広い。
目的を決めず、ただ歩く。
ベンチに座り、犬の散歩を眺め、
何もしない時間を過ごした。

この旅では、多くの人に会い、
同時に、ひとりでいる時間もたくさんあった。
どちらも、同じくらい大切だった気がする。
レ島で風と向き合い、
ラ・ロッシェルで人の声に包まれ、
パリでは、約束と余白のあいだを行き来した。
旅は、特別な出来事だけでできているわけではない。
むしろ、こうした「間」の時間こそが、
あとから静かに効いてくる。
次にフランスを訪れるとき、
また誰かに会うのか、
それとも、ただひとりで歩くのか。
どちらでもいい。
そう思えたことが、この旅のひとつの収穫だった。

