昆明での再会──4日間の正月休みが教えてくれたこと

昆明での再会──4日間の正月休みが教えてくれたこと

 私が中国・昆明で出会った彼女との物語は、新米社会人の時に初めての連続休暇をとって、昆明に留学中の友人を訪ねたことから始まった。チベット料理店で働いていた彼女はチベット族の女性で、ラサの出身だった。最初は友人の通訳に100%頼りながら交流を重ねた。別れ際に「日本に帰ったら中国語を猛特訓して、また昆明に帰ってくる」と約束し、彼女は「待っている」と言ってくれた。その言葉は私の胸に深く刻まれた。

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 帰国後、私は本当に中国語の勉強を始めた。通勤電車の中ではポケットに忍ばせたテキストを繰り返し読み、駅から職場まで歩く間も、覚えた文章を口の中でもごもごとつぶやき続けた。とにかく、できるだけ早く彼女と自分の言葉で会話をしたかった。

 その勉強を支えてくれたのがオンライン英会話ならぬ、中国語講師との会話ができるネイティブキャンプ。最初は簡単な挨拶や自己紹介しか言えなかったが、講師とのやり取りを通して少しずつ語彙が増え、表現が広がっていった。3か月ほど経ったころには、講師から「もう電話で話せるレベルだ」と背中を押されるようになり、勇気を出して彼女の働くレストランに電話をかけたのだ。「僕のこと、覚えてる?」と尋ねると、「覚えてるよ」と返ってきた。その瞬間の安堵と喜びは、今でも鮮明に覚えている。

 それから、私たちは週に一度くらいのペースで電話をするようになった。私の昼休みと、彼女の昼休みがちょうど合うことが多く、短いながらも定期的な会話が積み重なっていった。電話での会話は決して流暢ではなかったが、それでも気持ちが伝わることがうれしく、言葉の壁を越えて心が近づいていくのを感じた。

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正月休み、昆明へ

 そして、年末が近づいたころ、私は正月休みに彼女に会いに行こうと決意した。当時の私は銀行員で、年末年始の休みはわずか4日間。しかも、昆明に行くには上海での乗り継ぎが必要で、現地で彼女と過ごせる時間は限られていた。普通なら「日程が短すぎる」と諦めてしまうところだろう。しかし私は、どんなに時間が少なくても会いたい気持ちが勝っていた。なりふり構わず、航空券を予約した。

 航空券を探す際には、できるだけ安く、そして乗り継ぎの便が良いものを探す必要があった。そのとき役立ったのが【トラベリスト】である。検索画面で出発地と目的地、そして日程を入力すると、複数の航空会社のプランが一括で表示される。短期間の旅行だからこそ、便数や乗り継ぎ時間の条件が重要になる。比較しながら最適なチケットを見つけられる点は非常にありがたかった。結果的に、限られた休みを最大限に活かすスケジュールで昆明行きのチケットを予約することができた。

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 年末、初めて外国で年を越すことになった。上海で乗り継ぎ、夜遅く昆明に到着したとき、空気の冷たさと同時に胸の高鳴りを感じた。彼女に再び会えるのだと思うと、疲れなど吹き飛んでしまった。


彼女との再会と、まったりとした時間

 空港で再会したときの彼女は、以前と同じように笑顔で迎えてくれた。互いにぎこちない中国語と日本語を織り交ぜながら、それでも気持ちは十分に通じていた。私にとっては、自分の口から中国語が自然に出てきて、彼女がそれを理解してくれるという事実が何よりの喜びだった。

 短い滞在だったが、私たちは観光地をめぐるよりも、ただ一緒にいる時間を大切にした。街を散歩し、屋台で軽食を食べ、ホテルに戻ってテレビを見ながら話した。大晦日の夜、画面には新年を祝う花火が映し出されていた。日本でなら賑やかな年越しをしていたかもしれないが、そのときはただ、静かに二人で並んで花火を眺めていた。派手なイベントよりも、彼女の存在そのものが心を満たしてくれた

 「短いけれど、一緒に過ごせてうれしい」
 その一言が彼女から出たとき、私は言葉に詰まりそうになった。自分の中国語がまだ未熟だからこそ、その思いをうまく返せない。それでも「私も同じ気持ちだ」と伝えると、彼女は笑ってうなずいた。


帰国とその後

 正月休みはあっという間に過ぎ、帰国の日が来た。別れ際、彼女は「また来てね」と言ってくれた。その言葉は、再び中国語を学び続けるための原動力となった。飛行機に乗り込む前、空港から最後に電話をした。覚えたての言葉を必死に並べる私に、彼女が答えてくれた。「我喜歓你」──「あなたが好き」という言葉だった。

 帰国後も、私たちは電話を続け、時には手紙やプレゼントを送り合った。国境を越えたやり取りは決して簡単ではなかったが、それでも互いを思う気持ちが支えになった。

 中国語の勉強も続けた。通勤の合間に単語を覚え、ネイティブキャンプで会話練習を繰り返した。少しずつだが、以前より自然に会話できるようになっていった。言葉の壁を越えて相手の気持ちを理解できるようになったとき、自分が成長していることを実感できた。


旅が教えてくれたもの

 短い正月休みを使って昆明に行ったことは、今振り返っても大きな転機だった。時間がないからと諦めずに行動したからこそ、彼女と過ごす貴重な時間を得られた。もしあのとき、航空券を探す段階で「無理だ」と投げ出していたら、この思い出は生まれなかっただろう。

 限られた休暇でも、工夫すれば海外で大切な人と過ごすことはできる。私の場合、それを実現してくれたのはネイティブキャンプ
で培った会話力と、【トラベリスト】で見つけた最適なフライトプランだった。どちらも、人生の大事な選択を後押ししてくれた存在である。

 異国で過ごした年越しの夜、花火を見つめながら感じた「言葉が通じなくても心は通じる」という思い。そして、学び続けることで「言葉でも心を届けられるようになる」という実感。両方を抱えたまま、日本に戻ってからも私は勉強を続けている。

 恋が人を成長させるというのは本当だ。彼女との出会いと再会は、私にとってただの恋愛の記憶ではなく、人生を広げる学びのきっかけでもあった。

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