スイスの首都ベルンで開かれていた、日本文化を紹介する展示会。僕はそこに、地元の若者たちと国際交流を深める目的で参加していた。日本の伝統や文化に興味を持ってくれる人たちと直接ふれあえる貴重な機会だ。
その展示会で、ひときわ目を引いた女性がいた。名前はアリス。
金髪で長身、透き通るような瞳と、柔らかな日本語を話す彼女は、会場のサポートボランティアとして参加していた。
僕のふたつ隣のブースで、日本の染め物の説明を来場者に説明している様子を見ていて、ずっと気になっていたのである。
展示会最終日に、思い切って話しかけた。
彼女は、とてもきれいな英語で、気さくに応じてくれた。話ていると、驚くほどの“日本通”だった。書道や日本画を習っていて、これまで何度も日本を訪れているという。
〇 カフェで語る、日本のこと
ブースの撤収作業を終えるころ、アリスが僕に近づいてきて言った。
「明日は帰国なんでしょ？ もしよかったら一緒にランチでもどう？」
翌日、待ち合わせたのはベルンの中心部にあるオープンテラスのカフェ。まぶしいくらいの日差しと秋のさわやかな風に運ばれてくる澄んだ空気の中、僕たちはビールを飲みながら語り合った。
展示会のこと、これまでにいった日本のこと。これらの話から、彼女の思慮深さが感じられた。
旅慣れた彼女がこれまで培っってきた、かしこい旅行術も教わった。
「最近は日本の旅にもeSIMを使ってて、すごく便利なのよ」とアリスが言う。どうやら彼女もeSIM派のようだ。
スマホに直接インストールするだけで、現地に着いた瞬間からネットが使えるのが魅力。空港に着いたらSIMカードを抜き挿しする必要もない。
僕自身も今回のスイス滞在では、初めてeSIMに挑戦した。日本で事前に登録しておける「TORA eSIM」。現地の空港でSIMを探す手間も、フリーWi-Fiを探し回る必要もない。
「え、なにこれ？絶対こっちのがええやん」僕も、eSIM派になった。
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「外国ではスマホにかじりつくことはないけど、道に迷ったり、言葉がわからなかったりしたら、スマホがあると助かるもんね。」
アリスは明るい髪を風になびかせながら言った。通信ストレスがない旅って、こんなに心が軽いんだ。
〇 いつか日本で
「よかったらうちに来ない？日本のお茶もあるし」
ランチを終えた僕たちは、歩いてアリスの家に向かった。アリスが家の扉を開けて、中に招き入れてくれた瞬間、「え、今どこにいるんだっけ？」僕は一瞬まじめにそう思った。玄関にはスリッパ、棚には湯のみ、畳風のマットに敷布団。
アリスの家には、日本への愛情がぎゅっと詰まっていたのである。
「スイスにこんなにも日本のことを思っている人がいたなんて」僕は胸が熱くなった。
「私、いつか日本に住みたいと思っているの」アリスは、急須にお湯を注ぎながら言った。
書道の筆や墨もきちんと揃え、週末になると日本語のポッドキャストを聴きながら作品を書いているという彼女。
スイスという場所で、こんなにも“和”を大切に暮らしている人がいる。なんだか誇らしく、温かい気持ちになった。
〇 駅のホームで
帰りの列車に乗る直前、駅まで送ってくれたアリスが言った。
「また、どこかで会おうね。日本でも、スイスでも。きっと、また」
別れ際のその言葉が、今も胸の中で静かに響いている。
〇 旅好きのあなたへ
TORA eSIMのおかげで、今回のスイス旅はネットの心配ゼロ。
地図アプリ、翻訳、現地のレストラン検索、SNSの発信もすべてスムーズにできました。
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