名古屋からフランスへ。10日間“友達をつくる旅”のはじまり

名古屋からフランスへ。10日間“友達をつくる旅”のはじまり

機内から見たハノイの夜景

旅は、いつも少し無理をして始める。
今回は名古屋から夜行バスに乗り、関西国際空港へ向かうところからだった。

深夜のバスの車内は静かで、カーテン越しに見える街灯が、一定のリズムで流れていく。
眠ろうとしても、これから始まる10日間のことが頭をよぎって、なかなか目を閉じられない。

フランスへ行く。
観光が目的ではあるけれど、それだけではない。
この旅では、「人に会うこと」を、もう一歩、深いところで大切にしたいと思っていた。

早朝の関西国際空港

翌朝、関西国際空港に着いて、まず驚いたのは、食べ物の値段だった。
ラーメン一杯、5000円。
さすがにこれは現実感がなさすぎて通り過ぎる。700円のサンドウィッチとビールを買って食べた。なぜか、ビールの値段は500円と、サンドウィッチよりも安かった。

空港という場所は、いつも不思議だ。
世界中の人が集まっているのに、誰もがどこか孤独で、
これから始まる物語の「前日」に立っている。

今回のフライトは、ハノイ経由。
乗り継ぎ時間は10時間ある。
長い。
でも、だからこそ、空港に閉じこもらずに外へ出てみることにした。
初ベトナムである。

入国手続きを済ませ、空港の荷物預かりサービスにリュックを預ける。
身軽になると、気持ちまで少し軽くなる。

ここで役立ったのが、【TORA eSIM】だった。
海外用のeSIMを事前に購入し、設定自体は済ませていた――はずだった。
ところが、現地で回線を切り替えた瞬間、なかなかネットにつながらない。

説明をきちんと確認してから出発するべきだったのだ。
設定画面を何度も行き来しながら、空港の片隅で少し焦る。
入国審査待ちの際に、何度も試みるも、ここは空港のWIFIが通じない!
セキュリティ上、回線が遮断されているのか!?
それでも、物理SIMを差し替える必要がないのは、やはり楽だった。
入国審査を終えて到着ロビーでネットにつながったときはとてもホッとした。

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外に出ると、ハノイは大雨。
今は雨期らしい。
まあこれも東南アジアっぽくて、悪くない。
傘を買うのも面倒で、濡れるのも嫌だったので、タクシーに乗ることにした。

旧市街地をぐるっと回ってもらう。
雨に煙る街、クラクションの音、バイクの群れ。
車窓から眺めるハノイは、どこか映画のワンシーンのようだった。

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ただ、料金は想像以上だった。
「やっぱバスで来るべきだったかなー」
そう思いながらも、旅にはこういう判断ミスもつきものだと、自分に言い聞かせる。

タクシーの運転手とは、翻訳アプリを使って話した。
言葉は通じなくても、不思議と会話は成立する。
彼は笑顔で、人気の店を教えてくれた。

「ブンチャーダックキム」

地元でも有名な店らしい。
降ろしてもらい、店に入ると、雨音とは対照的な熱気に包まれた。

ブンチャーとビールを頼む。
炭火で焼かれた肉の香ばしさ、甘酸っぱいタレ、たっぷりの香草。
長時間の移動でこわばっていた体と心が、ゆっくりほどけていく。

この時点では、まだ「友達」と呼べる人には会っていない。
でも、孤独ではなかった。
翻訳アプリ越しのやり取りでも、店のざわめきでも、
世界はちゃんと、こちらに話しかけてきている。

夜になり、再びハノイ空港へ戻る。
トランジットの待ち時間に、マッサージを受けた。
強めの手つきに、思わず声が出そうになる。

言葉はほとんど通じなかったけれど、
「長い旅だろう?」
そんなふうに気遣われている気がして、素直に体を預けた。

こうして振り返ると、
この一日は、ほとんど移動と待ち時間だった。
それでも、確実に、旅は始まっている。

次に向かうのはフランス。
そこで誰に会い、どんな時間を過ごすのかは、まだわからない。

でも、移動して、迷って、少し失敗して、
それでも前に進いていく――
その積み重ねの先に、人との出会いは、きっと待っている。

「海外に友達作り隊」の9日間は、
こうして、静かに、少し疲れた体とともに始まった。